2022.03.02コラム

突然相手から離婚を突きつけられた

それまで夫婦関係が上手く行っていると思っていたのに、突然相手から離婚を突きつけられた
そんなに夫婦関係が上手く行っていたわけではないけれど、相手が離婚を切り出すとは思っていなかった…

ご自身から離婚を切り出す場合であれば、ある程度の心の準備をすることもできますが、相手から突然離婚を突きつけられた場合には、そのような余裕もありません。頭が真っ白になってしまうのも無理はありません。

とても冷静な気持ちではいられないと思いますし、これからどうなるのだろうという生活への不安、お金の不安、お子さんがいる場合にはお子さんがどうなるのかの不安など、さまざまな不安が頭の中を巡ると思います。

相手が離婚届や合意書のようなものを出してきて、サインするよう求めてくることもあるかもしれません。
さらには、いきなり弁護士を通じて離婚の意思を告げられることもあるかもしれません。

気持ちが動揺して、どうしたら良いのかわからなくなるのは当然です。

しかし、そのようなときだからこそ、一呼吸を置いていただきたいと思います。

相手方の勢いに呑まれ、離婚届や合意書にサインしてしまった場合、これを覆すことはかなりの困難を伴います。
またとっさに相手の弁護士と話した結果、不利な証拠を取られてしまうおそれもあります。

今離婚をすればどうなるのか、今離婚をしなければどうなるのか…
修復の可能性はあるのか…
一度冷静になり、考える機会を持つことが大切です。

考えた結果、やり直しは難しい、条件次第では離婚もやむを得ないという場合もあると思います。

また、考えた結果、やはり離婚は考えられない、少なくとも今すぐ離婚することはできないとなることもあると思います。

離婚をできる限り回避したいとなった場合、関係修復の可能性があるのであればこれを模索することが望ましいですが、離婚原因の観点から離婚の回避を検討してみることも必要です。

例えば、相手が離婚を望みながらも同居生活が続いており、明確な離婚原因もないという場合には、その状況が続く限りにおいて、直ちに離婚が認められる状況にはないといえそうです。
他方で、相手が家を出て行き、別居生活が続く場合には、別居期間の長期化自体が離婚原因となり、いずれ離婚ということにもなりかねません。

また、相手側に不貞などの離婚原因があり、相手が有責配偶者にあたる場合、相手からの離婚請求は認めづらくなります。

直ちに離婚が認められない場合であっても、将来的には離婚ということになる可能性がある場合には、先を見据え、仮にどのような条件であれば離婚もやむを得ないのか、ご自身としてどのようなことをしておくべきか、ということを考えておくことは、ご自身やお子さんを守ることにも繋がると思います。

日常の生活に追われる中で、離婚の不安にさらされ続けることはとてもストレスのかかることです。
当事務所では、皆様の未来にとっての最善の道を共に考え、ご不安を少しでも解消できるよう、精一杯サポートをさせていただきます。