昨今、「モラハラ」という言葉はどなたでも一度は耳にした事があると思います。
「モラハラ」は、精神的虐待(精神的暴力)のことを指し、家庭内で行われる場合は、「DV」(ドメスティック・バイオレンス)(配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力)の一つに分類されます。
具体的には、
①大声でどなる、ののしる、物を壊す。
②何を言っても長時間無視し続ける。
③ドアを蹴ったり、壁に物を投げつけたりして脅す。
④人格を否定するような暴言を吐く。
⑤こどもに危害を加えるといって脅す。
⑥SNSなどで誹謗中傷する。
⑦交友関係や電話・メールを監視する、制限する。
⑧行動や服装などを細かくチェックしたり、指示したりする。
⑨他の異性との会話を許さない。
などが挙げられます。
これら「モラハラ」行動は、当然、夫から妻にされるものに限定されるものではなく、妻から夫にされる場合も当たります。
内閣府男女共同参画局が令和3年(2021年)3月に公表した「男女間における暴力に関する調査(令和2年度調査)」において、モラハラを受けたことがある男性は、10.1%に上り、その数は決して少ないとは言えません。
「稼ぎが悪い」、「もっと稼いできてよ」、「何もしないくせに偉そうにするな」など尊厳を傷つけるような悪口や要求をしてきたり、「ハゲ」、「デブ」など身体的な特徴について侮辱したリ、「臭い」、「汚い」など衛生面からの過度な罵倒を繰り返しされれば、心が傷つき、婚姻生活を継続することは困難と感じるのは男性であっても同じです。
また、お子さんの目の前でモラハラ行動があれば、お子さんの精神面に悪影響を与えるとして、心理的虐待にもなります。
妻から夫へのモラハラも離婚事由になり、慰謝料の対象になります。
辛いことは男女関係ありません。
「離婚」という文字がよぎるほどにしんどいと思ったときは、ぜひ一度ご相談下さい。