これまで夫の浮気を見て見ぬふりしてきたものの、今回の不倫だけは許せないというとき、夫側から「妻も知っていて何も言ってこなかった(黙認していた)のだから、今さら不倫を理由に離婚や慰謝料請求をするのはおかしい」と主張され、離婚ができなかったり、不倫の慰謝料が請求できなくなるのでしょうか?
家族を守るため、あるいは子どものために波風を立てず耐えてきた女性ほど、「今まで何も言わずにやり過ごしてきたから、法律上「浮気を認めていた」ことになってしまうのではないか」と不安を抱きがちです。
しかし、そのようなことはありません。
配偶者が不貞を知りながら同居を続けたり、直ちに抗議しなかったとしても、その消極的な態度をもって、不倫を許したと認定されることは、原則ありません。
また、過去に夫の不貞について一度は許したことがあったとしても、その後に不倫が継続していたり、新たな不貞行為に及んだりした場合には、過去に「許した」という効力は失われます。
ですので、不倫を理由に離婚はできますし、慰謝料も請求できます。
もっとも、不用意に「もういい」「分かった」「今回は目をつぶる」等と、「許す」と受け取られかねない返答をメッセージ等で残すと、無用なトラブルになりますので、控えるのが賢明です。